基礎プロジェクト2:見学1レポート

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提出:2003/04/24

基礎プロジェクト2 外部見学:日本銀行 担当:長谷川 秀一 助教授

30777 梅城 崇師 2003/04/24提出

 日本銀行が、自らの政策を評価する際には、やはり自ら発行している資料をもとにしていることはある意味当然であろう。私が、政策判断や、シミュレーションするのであれば、以下のような値を元にするであろう。

●短観(企業短期経済観測調査)
 四半期ごとに調査統計局経済統計課が作成しており、1万社近くの企業から、景気の判断、売上高などを詳細に調査している。業種別、規模別に非常に多くの企業を調査し、様々な調査項目から企業活動の現状だけでなく、景気の先行きの見通しも調査しているため、現在の政策により、現実には企業がどうなっており、これから先企業は何を思っているのかを知る、最有力の情報だと思う。
●物価指数
 月次で調査統計局物価統計課が作成しており、商品・サービス・財の各種物価がある。インフレかデフレかといった基礎的事項を判断するのに、なくてはならない指標であろう。また、消費者物価指数というものもあり、これは総務省統計局から出されており、より一般人の日常に近いデータである。
●株式市場
 景気の動向をリアルタイムに知ることができる指標でもある。解析するのであれば、ニューヨークやロンドン市場との関連も調べないわけにはいくまい。発言一つで、大きく株価が変わることもあり、その影響は甚大なため、株式市場から情報を得るとともに、株式市場をコントロールすることも一定可能であるということも、政策を立てる上で重要である。
●円相場
 世界に対しての円の位置を知ることができる。日本という国の相対的評価を得る唯一の指針ではないだろうか。
●公定歩合・長期金利・国債
 ゼロ金利政策の今となっては、それほど役に立たない指標かもしれないが、先行き不安を表す指標として、利用の価値はあろう。
●マネタリーベース
 市中に出回っている流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と「日銀当座預金」の合計値。実際に「お金」がどれだけ出回っているかを示す指標。
●その他
 他にも、日本銀行だけでなく、総務省統計局から、国勢調査、事業所・企業統計調査、労働力調査、家計調査などが出されており、公債・社債発行残高、企業倒産件数、民間銀行貸出額、GDP、GNP、短期コールレート、市場金利、地価など
様々な数値を判断に使うことができる。

 このほかにも大量の統計数値が、公的私的を問わず各所から出されているが、私のような素人にはこれ以上の理解は、簡単には無理に思える。一般的な数値以外に、指標となるデータはないか考えてみたものが以下である。
●報道時間
 テレビ番組や、雑誌などでとりあげられた量を数値化することで、世間に対してどれだけ注目してもらっているかがわかるかもしれない。各種雑誌やテレビに載っている、批評等の字句を解析することも、独りよがりにならない政策を作るうえで大事かもしれない。


 これらの数値がどうなればよくてどうなれば悪いかというのは、個々人の経験に基づくしかないのではないか。株式相場は高いほうがよいが、実態のない高相場や、他の数値と整合性のとれない相場は望ましくない。これが、どの程度であれば問題ない値なのかというものは、実際に経済に精通していないとわからないであろうし、個人によってとりうる値域は違うだろう。
 また、輸入企業は円高がよいが、輸出企業は円安がよい。債務者はインフレがよいが、債権者はインフレがよい。このように、目標とする先が人によって正反対である場合もある。どの方向を目指すのか、というのは数値だけは決められない、人間の裁量が大きくかかわる箇所である。
 こういった非数値的な不確定要素が多いため、金融政策に関する評価も非常に曖昧なものであると思われる。

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