第2巡:討論:李 担当分

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発表:2003/05/29

シミュレーション基礎プロジェクト2
『知識創造企業』(討論の部分)

30804 李ハク

 本の中にいくつかの問題点について討論したいと思います。

問題点【1】(page 1)
  組織的知識創造は成功の最大の原因といえるか?

  私はそう思わない。もちろん組織的創造は成功の重要な原因ですが最大 の原因と言えない。筆者は、組織的創造はイノベーションの鍵なのである、と言いま したが単に鍵だけがあっても製造力がないと設計する商品を作れないので結局イノ ベーションはできない。安い資本コストはできないとイノベーションできても利益を得 られない。企業には全然意味がない。企業と顧客、官庁との緊密な協力関係、終身 雇用年功制などがないと、むしろ組織的知識創造はできなくなります。

問題点【2】
  “西洋は心による学習、日本は心と体による学習する。”といいました。

  私は西洋も心と体による学習すると思います。西洋と日本の違いは、日本の 場合はみんな心と体による学習する、西洋の場合は人によって心による学習と体 による学習が分担してる。トップは大体心による学習する。第一線の社員は体によ る学習に集中する。日本の学習方法はいい方法だけど西洋の学習方法もいい方 法だと思います。トップは直接体験しなくても第一線の社員の暗黙知を利用できれ ば組織的知識創造ができると思います。

問題点【3】
  西洋の知識観は日本の知識観に移行する必要がありますか?

  問題点【2】で話したように西洋の知識観は日本と違うけど良い知識観と思いま す。必ずしも日本の知識観に移行する必要がない。やることを分担していながら情 報交流などによってトップと第一線の社員はつながることができる。人間の体と似て いる感じです。体の各器官は自分の役割を果たしていながらつながっている。

問題点【4】
  本田の例が挙げられてトップは曖昧な指示を出して開発チームにはっきりとし た方向感覚をもたらしたと筆者は言いましたがその曖昧性は本当に良いのか?

  まずはトップは自分が出した曖昧な指示を具体化する能力を持っているのか、 を論じたいと思います。もしトップはその能力を持っているなら最初に“クルマ進化 論”と言うスローガンを提出すれば開発チームにもっとはっきりとした方向感 覚をもたらすことに間違いない。そうすると無駄な提案(ホンダ.シビックを小型化し 値段を安くしたモデル)に時間がかからない。もしトップはその能力を持っていない ならトップはしょうがない、曖昧な指示を出したので、筆者の観点“組織的知識創造 は曖昧さの中で生まれる”の論拠にならない。むしろ曖昧さがなければないほど成 功は早いかなと思います。

問題【5】
  冗長性は本当に良いのか?

  本に成功した企業の例に冗長性の利点だけが挙げられたが欠点はまった く挙げられていない。確かに冗長性によって暗黙知はうまく共用することが できるが時間はかなりかかってしまいました。これはプロジェクトの効率に 悪いと思います。筆者は冗長性の利点によって成功した例だけに注目して冗 長性の欠点によって失敗した例は必ずあると思います。

問題点【6】
  “形式知は伝達、共用は容易である。暗黙知は伝達、共用は困難である。”と 筆者は言いましたが本当はそうであるか?

  本に小さな子が熱いガス.ストーブを触ったとたん泣き叫ぶ例が挙げられまし てそして“最も効果的に学べるのは直接体験からである”という結論が出ました。だ から直接体験によって誰でも暗黙知を最も効果的に学べるので形式知より速く伝達、 共用できるのではないですか?たとえば富士山はきれいと言う暗黙知は数学、物 理などの知識よりずーと速く伝達、共用できる。一度見ただけでその暗黙知をわか るからだ。もちろん他人に伝え難い自分だけの経験もあるけど筆者は絶対的に“形 式知は伝達、共用は容易である。暗黙知は伝達、共用は困難である。”とは言えな い。

問題点【7】
  “暗黙知の重要性を理解した人はすぐにイノベーションと言うものをまったく新 しい角度から考え始めるはずである。イノベーションは単にばらばらのデータや情 報をつなぎ合わせるだけではない。”(page 11)と筆者が言いました。

  筆者の意味はデータや情報などの形式知だけではイノベーションを生み出す ことができない、である。しかし、データや情報はつながるだけではなく、いろいろな 新しい知識を生み出すこともできる。その新しい知識からイノベーションを生み出す ことも可能と思います。たとえば理論科学者は今の理論(形式知)から出発し、ただ の計算などの形式知の扱う方法で新しい理論(形式知)を生み出すことができる。 その生み出した新しい理論は人間の生活と生産技術に大きな影響を与える例は珍 しくないと思います。

問題点【8】
  “新たな知識の創造は単にほかから学んだり外部から獲得したりするだけでは ない。それは、自分で創り出すのであり、組織メンバー間の濃密な交流努力を必要 とする。”(page12)

  この言葉の前半は認めますが後半、“組織メンバー間の濃密な交流努力を必 要とする”はそう思わない。新たな知識を創造するには、組織メンバー間の濃密な 交流努力は必ずしも必要とはいえない。たとえば数学に有名な定理“x^n+y^n=z ^n(n>2)は自然数解を持っていない”を証明した人はまったく自分で新しい方法を 考えてほかの人と全然交涜せずこの定理を証明しました。

問題点【9】
  筆者は知識創造の三つの特徴(page 15)を話しているとき組織的知識創造と個 人的知識創造とは区別していない。

  組織的知識創造は確かにその特徴であるが個人的知識創造はその特徴がな い。表現しがたいものであってもほかの人に伝える必要がないので自分は理解でき れば比喩や象徴を多用する必要がない。自分の知識は他人に共有される必要もな い。個人的知識創造は一瞬でひらめいたことが多いので曖昧性と冗長性もない。

問題点【10】
  (page 10)暗黙知を説明するとき史上最高の野球選手の一人の例が挙げられ ました。筆者は彼になぜ緊張した場面で決勝打を打てるのかと聞いて彼はどうして も説明できなかった、と言う話です。

  この話について三つの方面から論じたいと思います。まず、彼がうまく説明で きないのは彼が他人にうまく説明できる能力がないからかもしれない。教師としても 生徒にはっきり説明できる人はいるし、説明できない人もいる。はっきり説明できる 教師は一度説明してみんながわかる。そうできない教師は何度も説明してもわかる 人があまりいない。次にその野球選手はうまく説明できたが筆者は理解してなかっ た可能性もある。筆者は野球選手でもないし、野球について知識はプロ野球選手と 間の差が大きすぎるので理解していなかった可能性も考えられます。たとえば大学 の教授は小学生を教えるとき、小学生と教授の間に知識の差が大きすぎるので小 学生は多分全然わからない。そういうことで筆者は自分が理解していなかったこと を気づかずにその野球選手がうまく説明できなかった、と勘違いました。最後にもし 本当に筆者の言うとおりであってもこの例で暗黙知は形式知より伝達が難しいとは 言えない。なぜなら専門知識として野球の技術(暗黙知)と統計物理(形式知)のど ちらがより早く学べるのか、と言う問題に対して多分人によって違う答えが出ます。 一般的に統計物理は野球の技術より早く学べるとは言えないでしょう

問題点【11】
 (page 85)筆者は情報と知識の相違と類似を論じている話です。“第一に、知 識は情報と違って、「信念」や「コミットメント」に密接にかかわり、ある特定の立場、 見方、あるいは意図を反映している。第二に、知識は情報と違って目的を持った「行 為」に関わっている。知識は、常にある目的のために存在するのである。第三に知 識と情報の類似点は、両方とも特定の文脈やある関係においてのみ意味を持つこ とである。”

  日本の辞書を調べると「知識」の意味は
  【1】ある事項について知っていること。また、その内容。
  【2】(仏教に関するの意味なので、省略)
  【3】知られている内容。認識によって得られた成果。厳密な意味では、原理的、統一的に組織付けられ、客観的妥当性を要求し得る判断の体系。
  【4】知り合い
  【5】ものしり。
  である。
  この意味によると知識は「信念」や「コミットメント」と関係なく、目的を持った「行為」にも関わっていない。
  次に「情報」について辞書を調べました。「情報」の意味は
  【1】あることがらについてのしらせ。
  【2】判断を下ろしたり行動を起こしたりするために必要な、種々の媒体を介しての知識。
  である。
  二番目の意味によると「情報」は目的を持った「行為」に関わっている。これはちょうど筆者の観点とは逆である。

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